「大事なことを教えてくれた日本人」
キム ミンヨン
 私はこの大会で日本に留学にきた理由と出会った日本人から学んだ事を話したいと思います。
私が子どもの時、日本と韓国の間に歴史の問題において多くのもつれがありました。
そのため、両国間の文化交流はほとんどありませんでした。もう世界は一つという風がふいていた時代だったけれども、日本と韓国は近くても遠い国でありました。そこで幼い頃から医者や科学者になりたいという友達と異なり政治に関心があった私は、日本を知らず悪く判断する韓国人と日本人の間でお互い協力していける橋のような政治家になろうと心を決めました。
日本へ行こう、日本へ行って日本の政治の仕組みや経済を学んで、日本を知ろうと思い、現在、私は日本で勉強をしています。
二千年四月五日に日本へ来た私は、日本の現場をみて驚いた事がたくさんありました。
韓国では学期中はバイトをしている学生はあまりいません。勿論、私も韓国でアルバイトをしたことがありません。
しかし、日本人の友達は学校が終わったらすぐバイトに行っていました。
そんなに家の事情が悪くでもないのに何故一生懸命バイトをしているのだろうと思った私は友達に理由を聞きました。
そしたら友達は「親に大学を行かせてもらっただけでも悪いのに、仕送りまでもらえないよ、また旅行も行きたいしね」と言いました。
だいたいの韓国人の学生は大学に入った事を逆に親から感謝してもらうことだと思っていますが、この考えは大間違いだと思いました。
また、節約や貯金の文化があまりない韓国の大学生は電気や水道を無駄に使ったりすることが多いですが、日本人の友達は節約していました。
さらに、バスを乗った時、お年よりの人達が安全に座るまでに待っている、他人を考える心を見て、いつも早くしろっていう感じで運転している韓国のドライバさんが学ぶべきだと思いました。
それで、私も自分の事は自分でやっていく人に変わりました。
ここで、留学をしながら出会った人達の話しをしたいと思います。
前期が終わるぐらいから経済的な余裕がなかった私はバイトをしなければ留学を続けられない状態でありました。
やっと見つけたバイト先の同僚はみんな優しい人ばかりでした。
電化製品を全く持っていないことを知った支配人は、私を電化屋に連れていて一ヶ月の私の給料より多い物品を買ってくれました。
私が韓国にいた時、時々韓国人が外国人に対して無視をしたり、安い給料を払ったりする悪いイメージがありましたので、こんな日本人の優しさにとてもびっくりしました。
また、バイト先の人達は食べ物から、家で使ってないものを私に持ってきてくれました。
バイトを始めたばかりの私に、こんなに親切にできることは何故だろう。
私の中では日本人の優しさが日本を好きになるようにする力ではないかと思いました。
さらに、日本で私の里親である方は、とても裕福な生活を過ごしていますが、毎月、貧しい国や学校に行けない子どものために支援金を援助しています。
「今は、お金がなくて食べられないかもしれないけど、未来に余裕を持った時、自分が助けてもらったことを思い出して、また、他人を助けてあげられるんじゃない?」
と里親は私に話してくれました。
この話しはただ、現場の政治や経済を学ぶために留学している私に、「国は政治家一人でやっていくものではなく、国民と一緒に作っていくものである」
と、大きな知恵を与えてくれました。
韓国の親は、子どもが結婚するまでに面倒をみることが当たり前になっていますが、自分で奨学金をもらって学費を払ったり、節約して旅行に行ったりする日本人の友達をみて、親に頼ってしまう韓国人がとても恥ずかしく感じました。
こういう良い人々に出会えて私は、最善を尽くそうとがんばっています。
自分自身より他人を考える日本人、消費より節約する日本人がいるおかげで今の日本という国があるのだろうと思いました。
将来、私が韓国の政治家になった時、政治や経済ばかり思っていた私に国民の世話がで
きる心を持つように教えてくれた日本人の話しを是非言わせてもらいたいです。
日本の政治や経済を学んだことも重要であると思いますが、それより日本人に出会えて気付かなかった大事なことがあります。それは、他人を考えられる心です。
日本人が私に教えてくれた知恵は私が政治家として国民を恵む力になると思います。
留学している間に学んだことを今後、私は韓国の政治に生かせて、一人一人の国民を大事にしていきたいと思います。


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