2005年12月4日
外国人による日本語弁論大会トークセッション
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弁論発表の終了後、審査員の審査を待つ間に発表者全員が参加するトークセッションが行われました。
司会は京都西ライオンズクラブメンバー:京都市会議員中村三之助氏
なごやかな雰囲気の中で各スピーカーの発表内容にそくして司会者が質問し、対話形式でトークがくりひろげられていきました。

司会: 本日はわざわざ足元の悪い中を来て頂いて心から御礼申し上げます。
有意義であったと言うトークセッションにしていきたいと思いますので、皆様ご協力宜しくお願い致します。まずは12名の発表者のご検討、その素晴らしさに皆さん拍手をもって称えたいと思います。(会場拍手)どうもご苦労様でございます。


司会: では最初の発表者ジョ・イさん。題名が凄いですね「留学はギャンブル!」という事でお話をして頂きました。
「私は日本に留学する前にとても単純な計算をしました。日本の大学に留学したら、まず、アルバイトしながら勉強が出来る、学歴も手に入る、自立精神も鍛えられる、一石三兆」と言う発表でしたね。

ジョ・イ(中国): はい

司会者: しかし現実は全く違う事に気づいたという事で、まずは言葉の壁、アルバイトも出来ない、アルバイトが出来るようになるとお金の誘惑と。

ジョ・イ(中国): そうですね

司会者: 「親達は子供に出世して欲しいという思いで大金をかけて海外に送りだしています。しかし留学というものは高いリスクを伴い、ギャンブルのようなものです」

さぁどうでしょう?確かにギャンブルだと思われる方挙手お願いします。

(右半分の6名:挙手)

その後、大学卒業後の話をしておられますが、「留学生支援のための組織を作ろうと思ってます」その組織は・・という事でお話頂いたんですが、組織の内容をもう一度説明してもらえます?

ジョ・イ(中国): はい、始めるところですね。今、大学の一回生です。3回生になったら単位を揃えて時間があったら、日本留学試験って言う留学生の為の全国統一試験があって、それの受験対策講座をだそうかな〜と今、思っているところです。

司会者: 「同じ志を持つ仲間を捜していこう」という事でしたが集まってますか?

ジョ・イ(中国): はい、集まっています。インターネットを通して知り合った全国の大学の友達がみんなと話し合ってて、大学院に行きたいという人もいますから、みんな集まったところで事業を始めようかなと思ってます。

司会者: インターネット日本留学掲示板で管理者をしているそうですが、どんな事をしてるんですか?

ジョ・イ(中国): 日本留学という掲示板があって中国にいる人とか日本留学希望の人、日本に来たばかりの人の質問を聞いたりします。そう言う人たちに生活面や進学の事をアドバイスしています。

司会者: これから留学する人にとっては大変ありがたい話ですね、今後の進路ですが、こう言う事を仕事としてやって行こうと、考えていますか?

ジョ・イ(中国): はい。そう言う風に思っております。

司会者: 今の事を生かしながら仕事が出来たらいいと?

ジョ・イ(中国): はい、そうです。

司会者: そう言うジョ・イさんです。これからのご検討を心から祈っています。留学生の強い味方だと思います。応援しておりますので頑張って下さい。

司会者: 次はキム・ユンヒさんです。「チョコレートで結ぶ絆」大変甘い話ですね。チョコレートは確かに「薬」と言われてますね。
五月病になったという事で、五月病は日本でいう学生が大学入って五月の連休明けの頃に、何かと引きこもりになったり、鬱になったりして始まった言葉ですが、他の国でもその言葉はあるんですか?

司会者: 韓国は?

キム・ユンヒ(韓国): ないです。

司会者: 中国は?

ジョ・イ、オウ・フク(中国): ないです。
会者: ロシアは?

グリブ・ディーナ(ロシア): ないです。

司会者: ペルーは?

カルロス・オチャンテ(ペルー): ないです。

司会者: イランは?

アフシン・カランタリ(イラン): ないです。

司会者: という事は日本だけですね。五月病はどうでした?

キム・ユンヒ(韓国): ほんとに辛くて、毎日親に電話して、留学はこんなもんかと、創造もつかんかったて言ったら、親も「離れてるから役に立たなくてごめんね〜」って言って、一人で頑張るしかなかったんですが、たまたま丸山さん一家に助けてもらいました。
私がゴールデンウィークの時、横須賀に伺ってすっかり元気を取り戻して来ました。

司会者: 丸山チョコレートと言うネーミングをされてましたが、最近いつ会われました。キム・ユンヒ(韓国): この前夏休みの時です。八月の末位に伺ってきました。

司会者: お元気でしたか?

キム・ユンヒ(韓国): はい元気でした。

司会者: いい出会いが出来て良かったですね。

キム・ユンヒ(韓国): はい

司会者: 丸山さんの家族の不思議な力をくれる暖かさ、これですね。丸山チョコレート。「最後に国と国の交流、人と人の交流の方法はさまざまですが、肩に力の入ったものではなく、すぐ側にいてくれて、疲れた時、元気が欲しい時、不思議なパワーをくれる、そんなチョコレートのような存在である事、これが大切なのではないかと思います。」と言う事で正にそうですね。
「将来どのような職業に着くか分かりませんが丸山チョコレートのような精神を大切にしたい」と締めくくっておられますが、将来の進路は何も決まってないですか?思っておられることはありませんか? 

キム・ユンヒ(韓国): もし出来れば、私でよければ、韓国にある日本の企業とかに入って役に立てればいいなぁと思っています。

司会者: そう言うキム・ユンヒさん。これからも頑張って下さい。どうもありがとうございました。

司会者: 次はロシアから来て頂いたグリブ・ディーナさんです。お話は「私の行く道」と言う事でお話いただきました。
まず「小学校の英語の授業で」と言う事ですが、何年生から習ってるんですか?

グリブ・ディーナ(ロシア): 小学校二年生から英語を習ってきました。

司会者: そうですか。それはそれぞれ学校によってさまざまと言うことですね。
「私の夢は教師になる事です。間違いをするのは良くないですが一番大切なのは人に話したい気持ちです。
こう言うことを子供達に伝えたい」と言う事でお話いただきました。

グリブ・ディーナ(ロシア): はい。

司会者: 「実は日本で習っている教育方法はロシアとは違います」とおっしゃいましたが、違うと言う具体的な事ありますか。

グリブ・ディーナ(ロシア): ロシアの先生はもっと厳しいです。ここに来て大学の先生は優しいなぁと感じました。もう一つのロシアの特徴は宿題を沢山出すことです。

司会者: 大学でもですか?

グリブ・ディーナ(ロシア): はい。そうです

司会者: そこで「日本文化、教育、歴史、経済、日本語以外に、専門に前々関係ありませんが、生活に必要な一人暮らしの経験とかマナーやコミュニケーションの技術などを身につけた。
でも日本に頂いたいちばん素晴らしいプレゼントは笑顔です」笑顔は大事なものですよね。「多くのロシア人のように私はいつも難しい顔をしていました」

グリブ・ディーナ(ロシア): はい。

司会者: 実は私、一昨年、ロシアに行って来たんですね、おっしゃる通り街行くみなさん、難しい顔ばかりしてますね。

グリブ・ディーナ(ロシア): そうですね、ロシア人は良く怖い国民と言われています。でも、実は怖いのではなく、それが普通の顔で・・笑顔の感覚が違います。

司会者: 今もにこやかにお話をされてますが、こう言う姿とか表情は日本に来てからですか?

グリブ・ディーナ(ロシア): そうですね。 

司会者: これはいい事ですよ、絶対に。ずっとそのようにして頂きたいし、書いてある「笑顔は毎日の普段着ではなくて晴れ着だと思うロシア人にも教えたい」是非教えてください。
「今後、私の行かなければならない道は誰かに頼らないで、いい先生になる為に自分で努力する道だと思います」という事で、どう言う先生を目指してますか?

グリブ・ディーナ(ロシア): まだ、全然決まってませんが、もし出来れば大学の先生になりたいと思っています。

司会者: 是非実現するように頑張って下さい。そして「周りの人々に他の国の文化を紹介したり、子供に知っている事を伝えたりしたら、二つの国の架け橋になるのではないでしょうか」と言う事で、それが主催している京都市始め、京都西ライオンズクラブが外国人による日本語弁論大会をずっと毎年やってきている、そこに大きな意義があるんですよね。ではいい先生になられること、応援しております。ありがとうございました。

司会者: オウ・フクさん。「日本でちょっとした経験」という事で「3.3センチの思いやり」と。3.3センチが一寸でちょっと読むと言う事もそうなんですよね。
そのちょっとの事で色々経験をされたそうですが、最近ちょっと違ってきていると言う事で、「駅のホームにたばこの吸殻やガムなどを捨てる若者、電車の中で携帯電話をする人」これね〜

 日本もそうですがあのマナーの悪さは他の国も同じじゃないですか?

韓国、中国、ロシア: 同じで悪いです。

ペルー: 注意されます。

司会者: それよろしいね。日本もそうしないとダメなんですがね。そう言う日本の良くない面を言って頂いて全くその通りだなと、それは「日本人が3.3センチの思い遣りの心を失って来てる証ではないでしょうか」と見て頂いてるし、正にそうだと思います。
「今まで貫いてきた3.3センチのちょっとの思い遣りの心を持ち続けるか、失っていくかという分かれ道に立っている」と言う事で 日本社会の問題、道徳教育とか倫理観とか改めて大きく取り上げられてきてて、その問題が大きく関係すると思うんですが、今のこの時代にしっかりと再構築しないとダメだなあと思ってます。

司会者: オウさんの日本のちょっとの素晴らしさを故郷の人にどういう形で教えていかれるのか、また将来のオウさんの進路はどう考えてますか?

オウ・フク(中国): 進路はまだまだ日本人についてちょっとだけの理解なんですが、もうちょっと日本にいて日本人に対しての理解をもうちょっと深めたいと思います。

司会者: じゃぁもうちょっと頑張って下さい。

オウ・フク(中国): はい。

司会者: ありがとうございました。

司会者: じゃ次はアフシンさん。イランからお越しくださいました。「京都、調和の街」と言う事で最初訳の分からない言葉が出ましたが、あれは何語ですか?

アフシン・カランタリ(イラン): ペルシャ語です

司会者: 地震工学を勉強する為に日本に来られたと言う事で、この中で特にイランで起こった2003年12月26日、バムの大地震 ちょっと調べたんですが、これがマグニチュード6.3で総死者数43200人亡くなっているんですよ。

アフシン・カランタリ(イラン): 政府がアナウンスした数は26000人です。

司会者:そうでしたか、まぁいずれにしても凄い死者で、大変な地震でしたよね。孤児が2000人出たり、観光地であるアルゲ・バムが全壊してしまったそうですが、実際に行かれたんですね、どうでした?

アフシン・カランタリ(イラン): ほんとに酷い状態でした。おっしゃった通り死者が沢山いて、街も地震の直後は死んでしまったようでした。
一週間くらいは誰も何も出来ないようでした。

司会者: 地震工学、これからもずっと勉強されるんですよね

アフシン・カランタリ(イラン): はい。今、研究してます。

司会者: これからも地震工学者として、職業に就きたいと言う事ですか?

アフシン・カランタリ(イラン): はい。出来ればこれから国に戻って大学で先生として働きたいです。

司会者: この中に「地球を守って、自然を大事にすることが人間を守る事に繋がると私は思っています」と、正にそうですね。私たち京都の者として頑張らないといけない事を指摘して頂いてます。
「京都は近代的な都市の中に自然の緑や、歴史的文化財を保存しながら世界の人々を肝要に包み込む国際都市です。京都は住み易い環境をこれまでも守ってきたし、未来の為にも守り続けています。
京都はこの点で世界のモデルになれる街だと思います」と大変いいお褒めの言葉を頂いてるし、そう思って貰えるようにさらに努力し、頑張っていい街にしていきたいな〜と思いました。また色々ご指摘頂けたらと思います。いいお話をありがとうございました。

アフシン・カランタリ(イラン): ありがとうございました。

司会者:さっ次はチョ・ヘミンさん。

チョ・ヘミン(韓国): はい。 

司会者: 長いタイトルですが「日本社会での高齢者の役割、そして韓国における高齢化社会のあり方」と言う事で、高齢者の問題、大変大事なことであるし、しっかり考えておられるな〜と思ったんですが、「日本に来て母国と比べて最も違う所はどこですか?と聞かれると私は迷わずお年寄りの存在と、福祉制度だと答えます」

チョ・ヘミン(韓国): はい。

司会者: 日本は世界一の長寿国であります。
日本の中でも京都は高齢化が進んでおります。65歳以上でデータを見ますと日本は20%で京都は20.23%(東山区は28.4%)で四人に一人以上がお年寄りと言う事です。

チョ・ヘミン(韓国): 凄いですね。

司会者: また、男性と女性では全然違うのをご存知ですか?

チョ・ヘミン(韓国): はい。女性の方がもっと長生き出来るんですよね。

司会者: そうなんです。この東山区で言うと男性は24%、それに対して女性は31.8%なんですよ。女性の三人に一人は65歳以上という事なんです。これだけ日本の高齢化は進んでるんです。

チョ・ヘミン(韓国): はい。

司会者: そこで韓国は今現在いくらかご存知ですか?

チョ・ヘミン(韓国): そこまでは詳しく調べていませんが。

司会者: 韓国はね、今は9%、中国はご存知ですか?

オウ・フク(中国): いえ。

司会者: 中国は7.6%、ロシア13%、そしてイラン4.6%、ペルー5.3%、アメリカ12.6%が高齢化率なんです。
7%以上になると高齢化社会と言って、14%以上になると高齢社会と言われるんです。韓国は世界一急速に高齢化が進む国だそうです。

司会者: 「韓国で高齢者向けの取り組みをすると言う事を模索して行きたい」と、「私は帰国後、自分の国の福祉や老人制度についてよく勉強したい、そして日本で行われている望ましい制度や考え方を積極的に導入し、これからの韓国における高齢化社会のあり方を模索していきたいと思います」さぁこれからどう言う歩み方を将来やって行こうと思ってますか?

チョ・ヘミン(韓国):はい。個人的には向こうに来年戻りますので、今年交換留学生と言う形で来日しました。
向こうの大学に老人学科って言うのがあるんですよ。
その専攻を取ってみて、韓国の高齢社会はどのように構成されているのかもう少し詳しく勉強してみて、もし機会が与えられるのであれば、日本にまた戻って日本の大学院に進学し、高齢者問題についてより詳しく勉強したいと思いました。
もう一つは年金制度の改革と言うんですか、日本はこれから年金を60歳から65歳に上げると言う制度を行うそうですが、韓国はまだまだなんですね。
そう言う必要性をより強く主張してみたいなと言う事と、後、日本政府が企業側に定年を65歳までにして、定年まで仕事するように圧力を与えられているんですね。
でも韓国は大手企業ほど50歳から55歳の間で殆ど退職してしまうんです。
能力があるのに退職してしまう残念な現象がありますので、これから改善していきたいと思います

司会者: きっとそうしていかなあかんでしょうね。チョ・ヘミンさん政治家になりなさい

チョ・ヘミン(韓国): いえいえ。

司会者: それをやり抜くまで、応援しますので。では、そう言うチョ・ヘミンさん、これからの福祉頑張られます。拍手をお願いします。

司会者: はい、次はキム・ナムヒさん。

キム・ナムヒ(韓国): はい。

司会者: 「日本での異文化交流と将来の私」と言う事でお話頂きました。ちょっと聞きたいんですけどね、ヨン様ブーム、日本でのおばちゃまがそうなんですが、ある層の方々からの熱が高いんですが、その状態を韓国の方々はどのように観てられるんでしょうね?

キム・ナムヒ(韓国): ヨン様ブームの影響で、お互いを知り合えて、物凄くいい事だと思いました。だからヨン様ブームって言う現象は物凄くいい現象だと個人的に思います。

司会者: まぁどこまで続くか分かりませんけど、ほんとに日本で多くの人がテレビとかで放映されて観てられますのでね。さぁそこで面白い事を言ってくれましたね。
日本人との付き合いで誤解し易いと言う例で‘割り勘’と言う事。私もそのことは全然知りませんでしたね〜、韓国との交流もあるんですが。
向こうで払いますとか割り勘でと言うと失礼になるんですか?

キム・ナムヒ(韓国): そうですね。韓国人と付き合ってるとき一番難しいところなんですが、お金を出すタイミングなんですね、もの凄く難しいんですが。
例えば先輩と後輩が二人で食堂に行ったら必ず先輩が奢る。二、三回と行くとその内一回は後輩が奢ると言うことなんですね。女性は一銭も払わない、男性が圧倒的に奢ると言う形になってるんです。

司会者: ほ〜、必ず女性の分は男性が払う?

キム・ナムヒ(韓国): そうですね。でないとかっこ悪いとかセコイとか言われるんですね。

司会者: その辺中国とかはどうですか?

オウ・フク(中国): 払います

司会者: 割り勘とかは日本だけですか?イラン、ペルー、アメリカどうですか?自分が食べた物は自分で払うと言う基本的なことには違いはないんだけど、お客さんと一緒の時ですよね。

キム・ナムヒ(韓国): いえいえ違います。普通の席でも、割り勘と言う概念がないですね。

司会者: そうですか。じゃぁ職場で食べに行くと女性はタダ、男性の中で誰かが払うって感じですか?

キム・ナムヒ(韓国): いや、そうでもないです。例えば二人で行ったら男性が払います。司会者: そりゃ、恋人同士なら日本でも一緒です。他の国の方で日本人と付き合う場合、誤解しやすい事があれば教えてください。

カルロス・オチャンテ(ペルー): 日本人と付き合った事があったのですが、向こうでは挨拶する時、頬ずりしたり、抱き合ったりするんですが、それでヤキモチやかれました。

司会者: それはありますね。日本人は苦手なんですね、あの挨拶。そうでしょう、みなさん(会場に向かって)あれは慣れてないですもんね。その土地で経験しないと慣れないですよね。分かります。

司会者: では、前に進みますね。雨森芳洲と言う方の「誠信交隣」と言う・・勉強させて頂きました。
何で知ったんですか?朝鮮外交の第一線で活躍したと言う事で韓国の方では名が知られてる人なんですか?

キム・ナムヒ(韓国): 歴史を勉強している人は知ってると思います。僕みたいな一般人は知らないです。石川県の博物館で知って感動しました。

司会者: なるほどね。そこで韓国人と日本人を対象に新世代クラブと言う日韓国際交流クラブを作ったと言う事ですがメンバーはどの位ですか?

キム・ナムヒ(韓国): 最初4人からスタートしたんです。三ヶ月で30人、後、国際交流会館のバックアップで50人過ぎた時もありました。

司会者: 結構多いですね。後継者も育ってますか?

キム・ナムヒ(韓国): 責任者がみんな帰ったり、就職したりしてます。興味のある方は交流会館のチョン先生に行って頂ければいいと思います。

司会者: 国際ビジネスのプロになると言う一歩として日本の専門商社に内定を貰ったそうでおめでとうございます。
ちょっと拍手を(皆さん拍手)来春から就職と言う事ですね。ではそのクラブの後継者を作っておかなあきませんね。頑張って下さい。

キム・ナムヒ(韓国): 分かりました。

司会者: ありがとうございました。

司会者: それではペルーからお越しのカルロス・オチャンテさん。大変色々と苦労をされてきたんですね。

カルロス・オチャンテ(ペルー): そうですね。

司会者: 16歳の時に妹と弟と三人で日本に来たそうですが、ご両親は日本に居たと言う事ですか?

カルロス・オチャンテ(ペルー): 先に日本で仕事をしていたんです。

司会者: 「ありがとう」と「さようなら」の言葉しか知らなかったと言う中で、心理学を勉強したいと言う気持ちが強かったけれども、後に先生になりたいと言う気持ちに変っていってそれを目指してると言う事ですが、ご両親はいい事をおっしゃってますよね。
「あなたはこの国の一番良い所を学びなさい」と言う事でどうですか。良い所を挙げるとしたら・・

カルロス・オチャンテ(ペルー): 誠実である事が第一番で、他の国に比べたら嘘をつかない人たちだな〜と思いました。
その誠実さが勉強になったし、後は時間をしっかりと守るところですね。ラテン・アメリカ人は結構時間にルーズで守らなくて、日本に来た時に時間の15分前に居るのを見て、うわ〜凄いと思って。

司会者: 私も確かに思うのは、時間、時間については日本人はキチッとしてますよね。仕事の面でも時間の観念がしっかりしてると思います。
さぁ「大学卒業後の私の夢は外国語の先生!」これは日本に居て、先生になろうと思ってるんですか?

カルロス・オチャンテ(ペルー): そうですね。僕が日本語を覚えてペルーに帰っても仕事が見付からないと思うので、また向こうに帰ったら日本語を忘れていくんじゃないかな〜と思うので、日本に移民で来ている人、ブラジル人や、ペルー人も増えてきましたので、彼らの為に日本語や、スペイン語、ポルトガル語を教えたり出来たらな〜と思います。

司会者: はい、是非、頑張って実現してください。カルロス・オチャンテさんでした。

司会者: さぁ次はソウ・ビギョクさん。中国からお越し頂きまして「日本での経験を生かすために」と言う事で「根性がないと何にもできひんわい!世の中そんなに甘ないわい!」って誰にいわれたんですか?

ソウ・ビギョク(中国): 焼肉屋でアルバイトしてて、そこの店長さんから言われました。

司会者: ビックリしたでしょうね。
それが逆に自分にとっては一つの力となっていって
ると、「憧れの都に来たが壁だらけ、言葉の壁、お金の誘惑があって途中で勉強を諦めようかと思ったり」しかし「根性がないと何も出来ない・・と言う店長の話が私を支えてくれた。
過去の苦労を無駄にしない為、勉強への努力と今後社会へ出てから、一人の社会人として一人前の活躍をする事です」大変立派なお話を頂いております。
習慣の違いで、中国と違って日本は結婚したら専業主婦になるのが普通だと言っておられますが、そう思っている人?(8人挙手)

カルロス・オチャンテ(ペルー): 「だった!と思う」

司会者: だった!なんですよね。今、専業主婦と言うのはチョイ前の日本の事で、共働きの方が多くなって来てますし、それに伴って保育所、学童や施設の問題とか、一方では預ける事が子育てにとってどうなのかと言う論議もあるんですね。

ソウ・ビギョク(中国): 私もちょっとずつ変って行く所は見えたんですが多数の家庭では専業主婦が多いな〜と感じてまして。

司会者: 今の日本の若者は、殆ど共働きになってますね。年齢が高い家庭は専業主婦が残ってますね。どうなんでしょう?女性も同じように働いてるのは中国でしょ?

ソウ・ビギョク(中国): はい

司会者: 韓国もそんな感じですか?

ソウ・ビギョク(中国): はい

司会者: イランなんかはどうです?

アフシン・カランタリ(イラン): 女性も働きます。

司会者: ペルーは?

カルロス・オチャンテ(ペルー): 色々です。

司会者: アメリカは?

トーマス・リュウ・タチバナ(アメリカ): 色々です。

司会者: 中国も少子化で、一人っ子政策が進んでますか?

ソウ・ビギョク(中国): そうですね。中国は大きく二つに分かれてまして大きい都市では少子化が進んでいて、田舎ではそうではないです。

司会者: これからソウ・ビギョクさん、そんな中で何をしていきましょう?

ソウ・ビギョク(中国): 今、就職活動をしてますけど、女性に厳しいかも知れないけど、住宅メーカー、建設会社に就職しようと思ってます。良かったら中国に支店があるとか、工場があるといいな〜と思ってます。

司会者: 日本で就職できたら・・と。

ソウ・ビギョク(中国): そうですね。日本である程度、現場での仕事とか身に付けてから中国に帰って生かしたいと思っています。

司会者: 中国も活発に都市化が進んで企業も動いてますから、絶対に働き場がありますよ。頑張って下さい。では、激励の拍手を(拍手) はい、ありがとうございます

司会者: 次はホン・ジョンヒさんです。「プールに行かない?」と言う大変楽しい題名ですけれども、韓国の学校にプールがないと言う事で、「なぜか?」と考えたら受験に関係ないからと、プールに限らず運動系が軽視されてると言う事で驚きました。でも韓国の運動選手沢山いますよね。
こういった方は専門の学校に行ってるからですか?

ホン・ジョンヒ(韓国): そうなんですよね。国家代表とか特別に運動とかに才能を持ってる人は、親がパパッとしてやらないと大きくならない現状と言うか日本とはちょっと違いますよね。

司会者: もう少し聞きたいんですが、「普通の学校にはプールがない?」学習のカリキュラムに運動系が殆どないと言うことなんでしょ?

ホン・ジョンヒ(韓国): いや、中学校までは運動会とかはありますが高校に入ると軽視されちゃうんです。

司会者: そしたら、中学校までは普通にあるんですね、日本でいう体育と言う運動の教科があるんですが、それは中学まではあるんですね?

ホン・ジョンヒ(韓国): はい、普通にやってるんですが、勿論学校によっても違うんですけれども、私立の高校が一杯あって、その高校の中で一番いい大学に何人行かせたとかが出ますので、なるべく勉強させていい大学に行かせるようにしてます。

司会者: なるほどね〜4時間寝ると合格で、5時間寝ると落ちるって凄いと思いません?韓国の受験戦争の厳しさ、それを勝ち抜いて来られた韓国の方、今日4名いらっしゃいますが、大変だったのですね?

ホン・ジョンヒ(韓国): はい

司会者: かつて日本もそう言う学歴社会だったんですが、ある時高学歴者が犯罪を犯したりして、人間教育をもう一度見直さないといけないと言う事で、新たに心の教育を文部省が打ち出した訳です。
人間性を高める為のカリキュラムを作り、学習内容を減らしてやってきたんですが、今度は学力が・・今までの日本人の学力をデータでみるとグッと下がったという事でまた、振り子のように戻ってきてるのが日本の現況なんですね。
ちょうど韓国も知識中心の学力主義になってるような気がしてならないんですがね。でおっしゃってるのが、「私は高校生が経験すべきことは、これ以外にもいっぱいあると思う。専攻や夢について考えたり、話し合ったり、友達同士の友情や愛など体験しなければならない事が一杯ある。
その中で失敗、苦悩を重ねていくうちに身体も心も成長していくものです。それは受験をすると言う経験だけでは味わえない物だと思います」と言う事ですが正にそうですね。「韓国の大人が作った教育環境は偏食を強いるもの」と言うふうに言っておられますが、きっとね、中国も似てるところがあるんじゃないですか?

ホン・ジョンヒ(韓国): はい、

司会者: 中国も、韓国も同じように繰り返すと思います。と言うのはそれが行き過ぎたら人材として人間性を失った層ばかりが出てくると言う事を懸念しないと、だから逆に日本の失敗を分析して、いい形で学力向上を分かる必要があるなと感じてるんですけどね。さっホン・ジョンイさんの将来の夢、やりたい事はどんな事ですか?

ホン・ジョンヒ(韓国): 今、大学4回生なんですけども、今、二つ考えててまだ決めてないんです。一つは日本語の教師になるか、一つは普通の会社員になるかで悩んでます。

司会者: 来年ですか?それを決めるのは?

ホン・ジョンヒ(韓国): 来年7月位には決まります。

司会者: 是非、自分の行きたい道を決めて貰ってそれに向かって頑張って下さい。応援しております。どうもありがとうございました。」
会者: 今度はアメリカから来て頂いたトーマス・リュウ・タチバナさんです。日系と言う事ですが、アメリカと言う国はそうですよね。色々な人種が集まっている国ですから、色んな民族の顔がありますよね。「日系二世のありふれた人生」といっておられますが、19歳でしょ?

トーマス・リュウ・タチバナ(アメリカ): はい。

司会者: しっかりしてられますね。

トーマス・リュウ・タチバナ(アメリカ): いえっ。

司会者: と言うのは19歳になって、自己反省しながら大きな自覚をしておられるな〜と思うんですが、アメリカに住んでいるとはいえ「日本の伝統的な制度の中で育てられ重苦しい雰囲気でした。アメリカ文化の自由さと新鮮な空気で穏やかな気持ちになりたい私の心は惹きつけられた」と言う事でその辺の葛藤が色々あったと言う事ですね。

トーマス・リュウ・タチバナ(アメリカ): はい。

司会者: 私の家は親には絶対服従です。反論などもってのほかでした。なんでも「はい」と言わなければなりませんでした。って、今の日本がそうだと思ってますか?

トーマス・リュウ・タチバナ(アメリカ): いや、全然違うと思います。

司会者: それは戦前の事ですわ。そんな家庭だったんですか?

トーマス・リュウ・タチバナ(アメリカ): はい。

司会者: それが嫌だった?

トーマス・リュウ・タチバナ(アメリカ): はい。

司会者: 喧嘩した?

トーマス・リュウ・タチバナ(アメリカ): いや、素直に聞きました。

司会者: 喧嘩なんか出来ない訳ですね、逆らったらバツーと叩かれる?

トーマス・リュウ・タチバナ(アメリカ): そうです。そんな感じです。

司会者: 昔は日本もそうでしたよ。私も子供の頃怒られて叩かれたりしましたよ。今はなかなかそう言うことが出来ないようになりましたけれども。さぁその中で「茶道と巡り合った」と言う事で、これは表千家ですか?裏千家ですか?

トーマス・リュウ・タチバナ(アメリカ): いや〜???

司会者: 流派って分かりませんか?

トーマス・リュウ・タチバナ(アメリカ): 分かりません

司会者: おうす?おっきなおわんの中に緑色の粉を入れて混ぜるの?

トーマス・リュウ・タチバナ(アメリカ): はい。

司会者: 習ってどれくらいですか?

トーマス・リュウ・タチバナ(アメリカ): 三ヶ月です。

司会者: 三ヶ月にしては悟りが早過ぎませんか。奥が深くてまだまだこれからだと思うんですが、これからもずーとやって行くつもりですか?

トーマス・リュウ・タチバナ(アメリカ): そうですね、はい。

司会者: 茶道をやって気に入ったのは?何が良かったですか?

トーマス・リュウ・タチバナ(アメリカ): 自分の性格が判ってくると言うのがキーポイントです。自己反省も出来るので。

司会者: そう言う中で「色々目覚めて19年も否定していた日本の存在を、又心の中で再生したいと自分で一から新しい私を作って新たな誇りを刻みたい」と言う事ですが、19歳、同じような日本の若者に言いたい事ありませんか?

トーマス・リュウ・タチバナ(アメリカ): まぁ反抗期もあるでしょうけど、両親も苦労をしてることを認識したらいいと思います。
今の若者は一方的に考えていると思います。
個人主義で他の人に立場にたって理解した方がいいと思います。

司会者: そうですね。ありがとうございます。トーマス・リュータチバナさんでした。

司会者: では最後ですが、チョウ・トウさん。中国からお越しいただいて「日本で得た知識やや経験、友情を大切にすること」でお話いただきました。
中学校に入った時、必修科目が日本語と言う事ですが・・

チョウ・トウ(中国): そうです。

司会者: たまたまその学校だけがそうだったんですか?
それとも日本語を必修科目にしてる中学校が多いんですか?

チョウ・トウ(中国): はい、私の時は多かったんですが、今はあることはあるけど、そんなに多くはないと思います。
殆ど義務教育は英語ですね。
私の時は日本語でした。
今も、大連では義務教育は日本語もあると思います。

司会者: 成績はいつもクラスでトップと言う事で、頑張ったんですね。偉いですね。

チョウ・トウ(中国): ありがとうございます。まだまだですけど・・

司会者: 感覚のズレがあったんですよね、残業について。

チョウ・トウ(中国): そうですね。

司会者: 時間が来たので帰ったら、「仕事も途中のまま帰っている」と思われたと言う事で、そこから「友人が毎週2〜3回電話をかけてくれました。
私は友達の教えてくれたことをして上手く行くようになった」と言う事ですが、何を教えてくれたんですか?

チョウ・トウ(中国): 日本の習慣とかマナーとかです。例えば日本では仕事はみんなが全部終わってから会社を出ると言う事になりますから、「なるべく頑張って下さい」と言われました。

司会者: 他にないですか?

チョウ・トウ(中国): 日本のマナーとか、どんな事が失礼な事になるかとか、まあ沢山教えてくれました。

司会者: それで中国では試験のときボールペンか万年筆と言う事ですが、日本では鉛筆と消しゴムが必要やったんですね。
でも万年筆かボールペンで間違ったらどうするんですか?

チョウ・トウ(中国): 間違ったら修正液を使います。

司会者: じゃあ修正液も持っていくんですか?

チョウ・トウ(中国): そうですね。だいたいそうだと思います。

司会者:韓国はどうです?

ホン・ジョンヒ(韓国): 黒いサインペンで番号をマーキングするんです。

司会者: そうですか。
しかいそういう中で「暖かい心、友達、友人の心をいつまでも忘れないでいたい」と言う事ですが、自分は素晴らしい日本語教師を目指していて、「中国の学生に日本の文化を理解させると同時に、友情を大切にする日本の事を伝えていきたいと思っています。
自分の経験を生かして、多くの暖かい心を持った日中友好大使を育てる為に力を尽くします。
日中友好の架け橋になりたいと強く願っています」この会を通じてそのように思って頂き、そして実際架け橋になって頂く方が多く生まれることが、ほんとうにこの会をやって良かった、これからもやって行きたいとパワーにしてくれますのでどうか皆さんこれからも色んな角度で架け橋になって頂いて双方が、全ての国がいい関係で結ばれるようにご尽力をお願いし、少し延びましたが会場の皆さんのご協力にお礼申し上げトークセッションを終えたいと思います。
どうも皆さんありがとうございました。12名の皆さんありがとうございました。

(ビデオテープからの聞き起こしのため誤記があるかもしれませんがご容赦下さい。)


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