2002年11月24日外国人による日本語弁論大会
トークセッションのようす
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弁論発表の終了後、審査員の審査を待つ間に発表者全員が参加するトークセッションが行われましたた。
司会は京都西ライオンズクラブメンバー:京都市会議員中村三之助

司会:
発表者の皆さんは、いままで緊張されていたでしょうがこれからはリラックスして話してください。
ソンジョンミン(韓国)さんは高齢化社会について福祉ボランティアの経験を通じて語られました。弁論中、日本の60歳以上の人口比率は18%を超えると言われてましたが、京都では20%を超えます。ソンさんの将来の希望は?

ソンジョンミン(韓国):
修士課程修了後、老人福祉の分野で働きたい。

司会:
ジンジンフ(中国)さんは教育について話されましたが、その中で印象に残るのが中国の格言「10年で木を育て、100年で人を育てる」でした
。将来に目を向けて人格形成を行う教師になりたいとのことでした。

ジンジンフ(中国):
教育は教室の授業だけではない。人間となるすべての過程が教育であり、生涯教育が重要。社会的な広い範囲の教育に目を向けている。

司会:
キムミンヨン(韓国)はスピーチの中で日本に来て「たいへんいい人に恵まれた。」と言われてました。あんなにいい人ばかりではありませんよ(笑)

キムミンヨン(韓国):
韓国では結婚するまで親と同居して、経済的にも親にたよる。

司会:
中国ではどうでしょうか?

オウバイキン(中国):
中国の子供は大変過保護。
「小皇帝」と呼ばれ親も子供の物質的欲望を満たそうとし、精神教育をしていない。

司会:
日本でも過保護、過干渉は同じように問題になっている。

オウバイキン(中国):
しかし中国の場合、それほど過保護は多くない。
中国では60歳で定年、引退するので祖父母が孫の面倒を見るのはひとつのライフスタイルでもある。

チョウチョウショウ(中国):
中国の現状は子供の自立心の育成ができていない。

司会:
「一人子政策」の影響ですか?

チョウチョウショウ(中国):
そうです。両親、父方祖父母、母方祖父母の6人の大人に世話されるからそういった問題が起きる。

キムヒョン(韓国):
私は韓国の釜山出身で田舎なので親から甘やかされたことはない。

司会:
ベトナムではどうか?

カンファンフーンブー(ベトナム):
一般的な家庭では子供は2人から3人で甘やかしは少ない。
子供の労働、使役が行き過ぎ、問題になるぐらい。

司会:
オーストラリアではどうですか?

ジュキティファン(オーストラリア):
教育重視の家庭は過保護になりがちであるかもしれないが、私の家庭は父が厳しく、そのようなことはなかった。

司会:
ブラジルではどうか?

シゲオノムラ(ブラジル):
貧富の差が激しく、上流クラスは大学を出るまで面倒を見る。
国立、州立の学費が安く、いい大学は中流クラス以上の子弟が多く行く傾向にある。
私立大学は苦労して貧しいクラスが行く場合多い。

コウシシ(中国)
「一人子政策」はそんなに子供に人格や生きる力をスポイルしない。
私は日本で一人になったらたいていのことはできた。

司会:
それはコウシシさんが強いからではないですか(笑)

リチョリ(韓国):
都会と田舎で「甘やかし」はちがう。
普通は両親が大学をでるまでは面倒を見る。
韓国でも趣味や好きなものは自分でバイトして購入する。

ジンジンフ(中国):
毛沢東についてみなさんは色々な印象をお持ちでしょうが彼は小数民族保護に関してはいいことをした。少数民族には「一人子政策」は適用されない。
私は「韓民族」で3人姉妹である。したがって甘やかされてはいない。
「甘やかし」の限界点は他人から判断できるものではなくその「甘やかし」の適切な程度各家庭によって異なるのではないか。

ソンジョンミン(韓国):
韓国では子供のいたずらを親が見て見ないふりをする。
結婚するまでは親と暮らすが、経済的には独立している人もいる。特に大学を出れば独立している人が多い。

司会:
日本の教育の現場において問題「学級崩壊」、「いじめ」、「不登校」、「すぐ切れる子供」についてお聞きします。どんなことに原因があると思いますか。

ジンジンフ(中国):
かつては目標、目的があったが、豊かになりフリーターでも生きていける。「学校にいって何をするの?」になっているのでは。
教育者は子供が何を求めているかを探らないとだめ。

コウシシ(中国):
私の大学の先生の子供が不登校で「学校に行ってもリラックスして勉強できない」といっている。
現代社会のストレスが原因かと思う。大人の社会のストレスが子供にも影響する。
昔は学校はストレスのないクリーンな環境だったが今は色々なストレス「いじめ」などがあるようになった。中国でも同じ問題がこれからでてくると思われる。

チョウチョウショウ(中国):
豊かになると自然に出てくる現象。アメリカでもオーストラリアでもある。
目標、目的を見失っている。色々な個性に対応した教育コース、カリキュラム、授業を作るべきだ。

司会:
日本ではこの問題の原因は、「友達を作る力」、「人間関係を作る力」が出来ていない、「社会性が欠落」しているためといわれ、またそれら原因として少子化、核家族化による兄弟、家族の人間関係にも揉まれない環境。地域社会にも子供が少なく同年代の子供同士で遊ぶことが少なく一人でゲームをしている。かつて子供は町内を徒党を組んで遊んでいた。
ではどうするか。その対策として
・学校、地域、家庭が一体となって子供を育てる。
・地域とのかかわりをイベントなどで意図的に増やし、地域の子供は地域で面倒を見る体制を整える。
などがいわれている。

司会:
リチョリさんどんな本を翻訳しますか?

リチョリ(韓国):
(専門的で難しいので話題を変え)
韓国にいて他国がうらやましいのは、学術的な議論において韓国の学者の名前が出てくることがない。オリジナルな学説が少なく、また「翻訳」の文化もない。

司会:
キムさん日本の政治家はどうですか?

キムミンヨン(韓国):
日本の政治家は礼儀ただしい。感情的にならない。
国民にちゃんと説明している。国民の政治に関心も高い。韓国は選挙の時だけ関心が高い。

司会:
コウさんは将来の希望は?

コウシシ(中国):
エンジニアになりたい。

司会:
ノムラさん「接続可能な世界」を実現するためにどんなビジョンをお持ちですか?

シゲオノムラ(ブラジル):
世界的な破局が2050年に訪れるという学者もいる。無駄使い、無駄を減らし、電力やエネルギー消費を節減し、自然環境を保護して破局をさける。

司会:
ジュさんは将来はどんな国際ビジネスのシーンで活躍したいですか?

ジュキティファン(オーストラリア):
日本のカリキュラムが2年後に終了させオーストラリアに戻り2年間修士課程を修了させ、それから考えます。

司会:
カンファンさんのテーマに関して。
商店街で買い物するのが好きな人--->4人/11人
スーパーやコンビニで買い物するのが好きな人----->7人/11人
京都では「歩いて生活できる街づくり」、「対面販売の復活」の中で商店街が見直されている。「対面販売」によって人間関係も生まれる。

司会:
キムヒョン(韓国)さんのテーマに関連して。「近くて遠い国」といわれる日韓両国の関係が「近くて近い国」になるように活躍して欲しい。

司会:
チョウさんの将来の夢は?

チョウチョウショウ(中国):
中国で会社を作り、事業をしたい。

司会:
オウさん老人ホームを作ることについて、その思いは?

オウバイキン(中国):
老人ホームはお年寄りが「生き生きとした生活ができる」、「自分の生きがい見つけられる」グループホームを作りたい。また小学生と相互交流するなどして社会と交流する機会を設けたい。


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